initiatives最近の取り組み

くま川鉄道と連携した歩くイベントの開催

くま川鉄道と九州自然歩道がコラボしたイベント「ぶらり くま鉄ウォーク~くま川鉄道沿線と九州自然歩道を歩こう~」を令和6年2月11日に開催しました。
このイベントは、くま川鉄道の前身である湯前線が開業100周年を迎える節目の年であり、記念事業の一環として企画したものです。「歩く」と「鉄道」を組み合わせて面白いことができないか、くま川鉄道の方々と共に考えました。

コース1くま鉄ガイドツアー

くま川鉄道の駅員さんがガイドし、約30名の参加者が3時間にわたってくま川鉄道沿線と九州自然歩道のルートを歩いたガイドツアー。参加者には、人吉球磨地域からのみならず、福岡県や鹿児島県からお越しいただいた方も多数おられ、くま川鉄道への関心の高さを感じました。


まずは人吉温泉駅にお集まりいただいた皆さんに、くま川鉄道の下林さんからごあいさつ。下林さんは、くま川鉄道公式Youtubeチャンネルの「くま鉄チャンネル」にばやし課長という愛称で登場しています。くま川鉄道創業当時から在籍されており、この道34年のベテラン駅員さんです。


人吉温泉駅を出発して川村駅を通過し、ゴールの肥後西村駅を目指します。
人吉温泉駅前にあるモニュメントは、人吉城を模したからくり時計で、9時から18時の毎時0分から3分間ほど17体のからくり人形が民謡「球磨の六調子」をアレンジした音楽にあわせて動きます。この時にもちょうど良くからくりがスタートし、皆さん釘付けでした。
さて、人吉温泉駅をスタートしてまずはまちなかを歩いていきました。九州自然歩道はまさに人吉市街を通っており、旧相良藩の城下町の雰囲気を感じることができるルートです。

途中からくま川鉄道の線路上をたどっていきます。令和2年の集中豪雨により、球磨川第4橋梁が流失するなどの被害を受け、現在人吉温泉駅から肥後西村駅の区間は運休しています。
今回は特別に駅員さんのガイドのもと運休区間の線路の上を歩かせていただきましたが、線路や橋梁が復旧し、運航が再開するまでの今しかできない貴重な体験でした。


みんなでゴールの肥後西村駅に到着したあとは、バスに乗り人吉温泉駅に戻りました。その車内でも下林さんからくま鉄の被災や復興状況などについて語られ、皆さん真剣に耳を傾けておられました。
くま川鉄道を利用する人の8割が地元の高校生で現在通学に苦労していること、地域の大切な生活路線であることなど共感いただいたようです。

「応援しているよ。ちょっとしか応援できないけど。」「感動したー。」
「(くま川鉄道が全線復旧するまでの)今しか線路上を歩けないもんね。」など、
下林さんがガイドされるなかで、参加者の皆さんから直接励ましの声をいただいたそうで、本当にいろいろな方がくま川鉄道を応援してくださっているんだと感じたそうです。

人吉温泉駅に着くと、最後に駅員さんから日付が入った記念切符がプレゼントとして手渡され、皆さん喜ばれてイベントを終えることができました。

コース2くま鉄フォトラリー

今回企画したフォトラリーは、ロゲイニングのアプリを使って自由に歩いたり、くま川鉄道の列車や地域のレンタサイクルを利用して、くま川鉄道沿線と九州自然歩道を周遊してもらうイベントです。
GPSと連動したアプリを使って指定されたチェックポイントをまわると点数が加算され、最終的に獲得した合計点数に応じて景品のくま鉄グッズや地域の特産品をゲットできるというものです。


当日は、県内外から19名の参加がありました。ガイドツアーが終わってからこのフォトラリーに参加していただいた方もおられました。


スタート地点は湯前駅。湯前駅からおかどめ幸福駅までの区間と、その周辺の九州自然歩道のルート上にチェックポイントが点在しています。歩くだけでももちろん良いのですが、長距離かつ広範囲にチェックポイントが設定されているため、より多くのポイントを獲得するためには、列車やレンタサイクルを工夫して使いつつチェックポイントを回る必要があります。



寒い日でしたが、皆さん頑張って遠くのチェックポイントまで目指してくださり、笑顔で湯前駅にゴールされました。
アプリを使った歩くプログラムの面白さ、歩くツールとしてのアプリの展開が見込めるということが確かめられたイベントとなりました。

取り組み一覧へ